みなさんは、漢方薬を飲んだことはありますか?
病院で少し風邪気味というと「葛根湯」や、
足がつることが多いと言うと「芍薬甘草湯」が
処方されたりします。また、市販でも
漢方の名前ではなくても、実は漢方薬が
配合されていて、知らずに服用している
こともあります。漢方ってなんとなく、植物から
できているようなイメージをお持ちだとは思いますが、
実際はどんな植物からできているかご存知でしょうか?
例えば「葛根湯」ですが、7種類の生薬を配合してできています。
カッコン(葛根)・・・和菓子のくず切りや、くず湯で知られるクズの根。
タイソウ(大棗)・・・韓国料理のサムゲタンや中国の薬膳料理につかわれるナツメの実
マオウ(麻黄)・・・マオウという植物の地上茎
カンゾウ(甘草)・・・マメ科の植物の根。その名の通り甘味が強く甘味料として使う。
ケイヒ(桂皮)・・・クスノキ科の木の樹皮。八つ橋のニッキやシナモンと同じ。
シャクヤク(芍薬)・・・立てば芍薬、座れば牡丹で知られるシャクヤクの根。
ショウキョウ(生姜)・・・生薬ではショウキョウと呼びますが、ショウガ。
どうですか?医食同源という言葉もありますが、
漢方薬は普段私たちが口にする食べ物が原料として使われています。
私の幼いころ、祖母(薬剤師ではありません)が、葛根湯を飲むときに
一緒にみかんの皮を入れて煮だしてくれました。みかんの皮は陳皮と言われる生薬で、
咳をとめたり、体をあたためたりする作用があり、
今思い返してみると理にかなっていたのかなと考えたりします。
漢方と言うと苦味があったり、飲みにくいと敬遠される方もいるかもしれませんが、
これを機に興味をもっていただけたら幸いです。