2017年3月30日、ハチミツを食べたことによる乳児ボツリヌス症により、生後6か月の乳児がなくなってしまうという事故が報道されました。
そのこともあり、今回は乳児ボツリヌス症について紹介したいと思います。
乳児ボツリヌス症とは
1歳未満の赤ちゃんがボツリヌス菌の芽胞(菌の種・卵のようなもの)を、食品を介して体内に入れることで重症化する感染症です。芽胞が赤ちゃんの腸の中に入ると、発育・増殖して毒素を出すことでボツリヌス症が引き起こされます。
症状としては、便秘、ほ乳力の低下、元気の消失、泣き声の変化、首のすわりが悪くなる等があります。
原因食品
主な原因食品としては、ハチミツがあり、他に自家製野菜スープ、コーンシロップや黒糖にもボツリヌス菌の芽胞が紛れ込んでいる可能性があります。
予防方法
1歳未満の乳児には、ボツリヌス菌の芽胞に汚染される可能性のある食品(ハチミツ、コーンシロップ、黒糖など)を与えないことです。
万が一、口にしてしまった時は、様子を注意深く観察しましょう。便秘が5日程度続いたり、嘔吐、ほ乳力の低下などの症状が見られたら、すぐに小児科に連れて行ってください。食べてしまってから、1か月間は、乳児ボツリヌス症の症状が現れないか注意しておきましょう。